「若者の恋愛離れと未婚化の解消に向けた施策」
をテーマに第3回会合を開催
株式会社エウレカ(本社:東京都港区、代表取締役CEO:石橋準也)は、外部有識者による「少子化・未婚化の改善について考えるアドバイザリーボード」第3回会合を9月10日(木)に開催したことをお知らせいたします。
エウレカは、「かけがえのない人との出会いを生み出し、日本、アジアにデーティングサービス文化を定着させる。」というビジョンのもと、国内最大級の恋活・婚活マッチングアプリ「Pairs」や、オンラインで始められる結婚相談所サービス「Pairsエンゲージ」を展開しています。
近年日本では、少子化・未婚化が加速し、深刻な社会課題となっています。厚生労働省の人口動態統計月報によると、2020年の婚姻件数は10%以上減少しており、来年以降の出生数への影響が懸念されています※1。少子化対策は9月に成立した菅内閣でも、長年の課題であり真正面から取り組んでいくことが表明されています。日本において、婚姻率と出生数は比例して減少傾向にあり、非嫡出子率は、わずか2.3%※2と、他国と比較しても非常に低いことから、少子化の大きな要因は未婚化と言われています。これを受けて、エウレカは、未婚化の解消にどのように貢献できるかについて議論し、指針を図る目的で、2020年5月に「少子化・未婚化の改善について考えるアドバイザリーボード」を設置しました。第1回「若者の恋愛離れ」、第2回「未婚化の要因」をテーマに開催し、2020年9月10日に実施した第3回会合では「若者の恋愛離れと未婚化の解消に向けた施策」について以下の議論を行い、様々な視点からご意見をいただきました。
引き続き、有識者の方々の知見を参考に、エウレカは恋活・婚活マッチングアプリを牽引するリーディングカンパニーとして少子化・未婚化課題の解決に寄与する取り組みを進めてまいります。
※1 出典 厚生労働省「新内閣における経済財政運営と重要課題について(参考資料)」(https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2020/1006/shiryo_02-2.pdf)
※2 出典 国立社会保障・人口問題研究所 第15回出生動向基本調査報告書 (2017) OECD Family Database 2016, International survey on society of declining birth rate (2015)
第3回アドバイザリーボードテーマ:「若者の恋愛離れと未婚化の解消に向けた施策」
<若者の恋愛離れと未婚化の要因の考察>
若者の恋愛離れや未婚化の要因について、文化的・社会的背景から以下のように論じられた。
1 | 日本人の文化的要因
日本は、ヨーロッパやアメリカのように人生における恋愛の優先順位が高くなく、恋愛は人生における付加的なもの、趣味と同程度のものだと考える人も多い。
2 |希薄な恋愛欲求と「リスク回避・世間体回避」傾向
恋愛で得られる高揚感を演出する様々なサービスが存在するなど、日本の社会はシングル(交際相手のいない独身者)で快適に生活できるシステムが整っているので、恋愛をしなくても恋愛欲求を分散することができる。一方、恋愛欲求があったとしても、「(恋愛において)失敗したくない」という“リスク回避傾向”とそれによる恋愛経験や知識の少なさ、「周囲から良い恋愛・結婚だと思われたい」という“世間体重視”であることが要因となり、恋愛欲求を抑制してしまうことがある。恋愛欲求自体を発生させる、または欲求度を上げることは非常に難しく、単なるキャンペーンなどではない施策が必要となる。
3 |恋愛に関する知識と情報の少なさ
結婚や家族を求めていても、交際相手を探す方法が分からず、行動に移せないという課題を抱えている。
<解決策>
恋愛離れと未婚化の解消に向けて、政府や民間(マッチングアプリなど)が支援できることについて以下3点が論じられた。
1|データの可視化と多様な恋愛・結婚モデルの提示
■恋愛に関するデータを可視化し、多様な恋愛・結婚スタイルを提示する
シングル(交際相手のいない独身者)の人たちが望む様々な理想の恋愛・結婚の形や、過去の恋愛経験、恋愛嗜好を、プライバシーの保護に厳密に配慮しながら定量データとして可視化することで、多様な恋愛・結婚スタイルを示し、結婚・恋愛の「理想的なカタチ」や「恋愛はこうあるべきだ」という固定概念を取り除いた上で相手探しを始めるきっかけを提供する。
■収集したデータを元に恋愛のロードマップを示す
交際・結婚に至るまでの体験を収集、パターン化し、「出会いから結婚までのロードマップ」を示す。行政による調査で取得できていないデータが収集できれば、行政が「恋活・婚活者の実態」を理解するきっかけとなり、官民連携した取り組みの実施も期待ができる。また、データから導き出したカップルの多彩な成婚事例や結婚生活例を講演やワークショップ、動画などのコンテンツを通じて示すことで、「こういう結婚の形なら自分もできるかもしれない」「結婚は楽しいものである」という共感の輪を広げ、結婚に対するハードルを下げると共に、結婚に対する前向きな雰囲気を醸成していくことが重要である。
【マッチングアプリにおける貢献点・解決策】
マッチングアプリは交際・結婚を望むシングルが多数登録しており、交際・成婚事例も多いことから、恋愛・結婚に関するデータ収集に適切なプラットフォームだと考えられる。
2|恋活・婚活におけるシステムとサポートの提供
■自己開示がしやすいシステムを構築する。
近年はオンラインゲームで会話しながら仲を深め、交際・結婚するケースも増えている。ゲームや映画のように、趣味や価値観を共有し会話や感情の起伏をうみだすコンテンツは自己開示ができるので、そのような体験を通じてお互い親密な関係になりやすい。
【マッチングアプリにおける貢献点・解決策】
趣味や価値観を通じて、会話や感情を共有できるマッチングアプリの自己開示を可能にする仕組みづくりに期待できる。
■データを元に恋活・婚活中の人にアドバイスを提供する仕組みを取り入れる。
近年は、SNSの発達により、友人同士で恋愛経験について語る機会が減少傾向にある。そのため、友人との会話などから得られる恋愛体験に関する知識や経験が乏しくなっていると考えられるため、恋愛に関する適切な知識や経験、アドバイスを提供する機会や仕組みが必要である。
【マッチングアプリにおける貢献点・解決策】
マッチングアプリに蓄積された成功例のデータを分析し、最新のAI技術を用いて、恋活・婚活中の人に向けてアドバイスを提供するといったシステムの実装も実現性があり、有効であると考えられる。
3|恋愛や性に関する包括的な教育
恋愛、交際、結婚、出産、家族形成に至るまでの連続的で包括的な教育を若者に提供し、正しい知識を養うことが必要。教育により、性に対して必要以上の恐れや嫌忌を軽減し、恋愛にも踏み出せるようになることが期待できる。
※本リリースの情報および画像は発表当時のものです。掲載・引用をご希望の方は、弊社広報部 pr@eure.jp までご連絡ください。
【アドバイザリーボードメンバー】
治部 れんげ氏(座長、ジャーナリスト、昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員)
板本 洋子氏(NPO法人 全国地域結婚支援センター代表)
白河 桃子氏(昭和女子大学 客員教授・相模女子大学大学院 特任教授・ジャーナリスト)
藤本 耕平氏(若者研究マーケッター/東北芸術工科大学非常勤講師)
山田 昌弘氏(中央大学文学部教授)
本件に関するお問い合わせ先
エウレカPR事務局(株式会社イニシャル内)
神野、山中、亀田、三浦
pr@eure.jp
03-5572-6316